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ジャッカルから発売されているハマクル登場から、尊敬と狂気(?)の目を向けられて、一気にキテレツルアーデザイナーの名を確立してしまった濱田禎二。そんな濱田のルアー作りの原点は、雑誌で紹介されていた泉和摩プロの「ハンクルミノーの作り方」。以降実際に親交を深めるようになっても、心の師として仰ぐ。
その後オリジナルルアーを作っていき、ダイワ精工で当時社員だった加藤誠司プロと出会う。その後、加藤プロが起こしたジャッカルでオリジナルルアーの発売を開始することとなり、一気に世間の注目が集まるようになった。ハマクルブランドとして、ハマクル、デカハマクル、ハマクルスパイダーと、これまでになかったアクションやデザインのアイテムをリリースし続けてきた。
そしてマスキールアーとの出会いと、バックボーンクリッカーのリリース。ここで、ルアーデザインの方向性をつかんだ濱田は、超ヒット三節ビッグベイト「マイキー」を完成させる。濱田禎二のジョイントルアーデザインは一気に高みまで上り詰めたといえよう。
しかし、マイキーの評判が高まれば高まるほど、濱田の手を放れて一人歩きを始めてしまった。おそらく、親離れをした子供のように、濱田にとってはうれしくもあり、少し寂しいところもあっただろう。そのことが、常に新しい「何か」を模索する濱田の新たな境地を開くキッカケになったのかもしれない。そして昨年末、私が濱田に見せられたのは、マイキーとは異なる2節ジョイントのビッグベイトだった。 |
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マスキールアーと出会った濱田は、バックボーンクリッカーをデザインする際にある結論に到達した。それは「ヘッドを大きく左右する動きは、大きなバスに強烈にアピールする」ということ。ジョイントの前側、ヘッド部分がペンシルベイトのように大きく左右に揺れることで、ルアーはヘビのように大きく蛇行しながら大きく水を押してアクションして、バスにアピールするのだ。
その動きをいろいろとテストしているうちに、たどり着いたのが今回の「バスマス」のフォルム。発表当初は「ビヤック」と仮称が付けられていたが、大学生当時に出会っていたバス用のマス型ルアーという名前を、ここで採用することとなったのだ。マスのフォルムをリアルに再現するために、ヒレを装着することでマイキーよりもさらにマスっぽくなった。
また、テールパーツもいろいろなテストが重ねられた。ブレード、アルミフィン、スィッシャー…。結果的には通常モデルとして、最も汎用性がありアピールも強いソフトピンテールに落ち着いている。
またテストの課程では、ペンシルタイプも生まれた。リップのついたミノータイプがミドルレンジ攻略タイプであるのに対し、表層用のペンシルは、ワンアクション目から大きく首を振り、通常のペンシルでは出せない超クイックレスポンスを実現している。
テスト段階では、ヘッド部分にラインホールを設けて、ライブベイトリグセッティングも試したが、使用頻度の面などを考えて廃止となった。しかしそのアイデアは、次なるルアーのコンセプトのひとつとしてストックされているので期待したい。 |
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バスマスは、ジャッカルからではなく、濱田禎二のオリジナルブランドである「THタックル」からの発売となる。濱田がこだわりすぎたのか、ジャッカルでは生産できないと判断されてしまった。しかし、敢えて濱田は手間が掛かっても、自分で作ることを選択する。キテレツなルアーチューナーとして培われたこだわりにより、全てをリアルファインチューンするようなわがままを、このルアーに込めた。それが、バスマスなのだ。
アメリカには、ACプラグを大切にするがために、すべて自分の手で生産してきたアラン・コールというビッグベイトデザイナーがいる。濱田禎二は今、日本の「アラン・コール」になってしまった。しかしそのこだわりがあるからこそ、多くのファンを獲得できるのだといえよう。生産ペースは決して早くはないだろうが、パッケージを開けてすぐに結果を出せるように、ひとつひとつに愛情を込めて作られる。そんな、作り手の顔が浮かぶルアーは、他にはあまりない。 |
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